フィッシングメールの見分け方|怪しいメールで確認したい7つのポイント

アイキャッチ セキュリティ

はじめに

前回の記事では、怪しいメールをAIに確認して「問題なさそう」と言われても、それだけで安全とは判断できないことを解説しました。

では実際に、怪しいメールが届いた時はどこを見ればいいのでしょうか。

サナの場合、まず見るのは件名です。

「何のメールだろう?」

「なんでここから届いたんだろう?」

ここで違和感があれば送信元を確認し、そのあと本文、URLや添付ファイルという順番で見ていきます。

最初から難しいセキュリティ知識を使って分析しているわけではありません。

大切なのは、

「そもそも、このメールが自分に届くこと自体おかしくない?」

という小さな違和感です。

フィッシング対策協議会によると、2026年7月だけでもフィッシングの報告件数は66,119件でした。本物の企業やサービスをかたったフィッシングは、今も大量に確認されています。

この記事では、怪しいメールが届いた時に確認したい7つのポイントを、初心者向けに順番に解説します。

会社メールの例も紹介しますが、基本的な考え方はプライベートのメールでも同じです。

📌 本記事は2026年8月時点の情報をもとに作成しています。


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この記事でわかること

  • フィッシングメールで最初に見るポイント
  • 件名や送信元から違和感に気づく方法
  • 急な依頼や急かすメールで確認したいこと
  • URLや添付ファイルを見る時の注意点
  • 本物か確認する時の安全な方法

まず、これだけ覚えておいてください

怪しいメールでまず覚えたい3つ

怪しいメールが届いた時、最初から本物か偽物かを完璧に見抜く必要はありません。

まずは次の3つを覚えておいてください。

リンクを押さない。

添付ファイルを開かない。

そのまま返信しない。

少しでも怪しいと思ったら、先に操作せず確認する。

これだけでも被害を防ぎやすくなります。

IPAも、不審なメールでは添付ファイルを開かない、記載されたURLへアクセスしない、記載された電話番号へ電話しない、返信しないよう案内しています。

サナが怪しいメールを見る順番

サナ流チェック5ステップ

サナが怪しいメールを見る時は、だいたい次の順番です。

件名 → 送信元 → 心当たり → 本文 → URL・添付ファイル

これをさらに細かく分けると、今回確認したいポイントは次の7つです。

ポイント確認するところ気づきたい違和感
①件名そもそも届く予定があった?
②送信元本当にその会社・相手から?
③依頼内容普段の流れとして自然?
④急かし方「今すぐ」「本日中」などと焦らせていない?
⑤URLメール内リンクから開こうとしていない?
⑥添付ファイルこのファイルが届く予定だった?
⑦文章・見た目自然だから安全と思っていない?

ひとつずつ見ていきましょう。

ポイント① 件名に心当たりがある?

最初に見るのは件名です。

たとえば、

  • 「賞与支給のお知らせ」
  • 「未払い料金があります」
  • 「カードの利用を停止しました」
  • 「アカウントが凍結されます」
  • 「荷物をお届けできませんでした」

といった内容です。

もちろん、本物のメールでも似た件名は使われます。

だから重要なのは件名そのものではなく、

「自分にこのメールが届く理由がある?」

ということです。

クロ
クロ

賞与支給のお知らせ……!

サナ
サナ

ちょっと待って。そもそも賞与出る予定あった?

クロ
クロ

……ない

サナ
サナ

なら、まずそこで止まろうか

荷物を注文していないのに配送通知が来る。

使っていないカード会社から利用停止のメールが届く。

申し込んでいないサービスから料金請求が来る。

こうした時点で違和感がありますよね。

難しく考える前に、

「これ、来る予定あった?」

と考えてみてください。

ポイント② 送信元は本当にその会社?

次に確認したいのが送信元です。

メール画面に、

「Amazon」

「○○銀行」

「人事部」

「社長」

と表示されていても、それだけで本物とは判断できません。

表示名とは別に、実際のメールアドレスも確認してみましょう。

たとえば、

  • 会社名と関係のないドメイン
  • 不自然な英数字が多い
  • 微妙にスペルが違う
  • 普段届くアドレスとは違う

こうした点は、怪しいメールに気づく材料になります。

ただし、ここで重要な注意点があります。

送信元アドレスが本物っぽく見えても、安全とは限りません。

IPAも、メールの見かけ上の送信元情報だけでは、本物か偽物かを判断することは難しいと注意しています。

つまり、

「アドレスがそれっぽいから大丈夫」

で確認を終わらせないことが大切です。

ポイント③ その依頼、いつもの流れとして自然?

次はメールの内容そのものを見ます。

ここで確認したいのは、

「普段のやり取りと比べて自然か?」

です。

たとえば、社長を名乗るメールから突然、

急ぎで10万円振り込んでください。

と届いたとします。

本当に社長の名前が表示されていたとしても、

「普段こんな頼み方する?」

「いつもなら担当部署を通すんじゃない?」

「どうして自分に直接?」

と考えると違和感がありますよね。

クロ
クロ

社長から“今すぐ振り込んで”って来てる

サナ
サナ

普段そんな頼み方する人?

クロ
クロ

……しない

サナ
サナ

じゃあ、そのメールだけで進めないで確認しよう

経営者や取引先などになりすまして送金を指示する手口は、ビジネスメール詐欺(BEC:Business Email Compromise)と呼ばれます。

フィッシングとは少し異なる手口ですが、

普段と違う依頼に気づくこと

メールだけで判断しないこと

という考え方は共通しています。

警察庁も、送金に関するメールを受け取った場合は、メールに書かれた連絡先ではなく、普段使用している電話番号など別の方法で確認するよう案内しています。

ポイント④ 不自然に急かしてこない?

急がせるメールは一度止まる

フィッシングメールでは、不安や焦りを利用する表現がよく使われます。

たとえば、

  • 今すぐ確認
  • 本日中
  • 24時間以内
  • 利用停止
  • アカウント凍結
  • 支払い期限超過

などです。

警察庁も、「個人情報の漏えい」「不正アクセス検知」「取引の停止」など、切迫感をあおってログインさせようとするメールが多数確認されていると注意しています。

焦ると、

「早く何とかしないと!」

と思ってしまいますよね。

だから覚えておきたいのは、

急かされたら、急ぐのではなく一度止まる。

ということです。

サナとクロのフィッシングチェック

件名:アカウント停止のお知らせ
セキュリティ上の問題が確認されました。
24時間以内に下記リンクから本人確認を行ってください。

クロ
クロ

24時間しかない!早く押さないと!

サナ
サナ

その前に、このメールが来る心当たりある?

答えは、そのままリンクを押さないことです。

本当にアカウントに問題があるのか確認したいなら、メール内リンクではなく、公式アプリや普段使っている公式サイトから確認しましょう。

ポイント⑤ メール内のURLから確認しない

確認はメールとは別の入口から

メール内にURLがあると、

「リンク先のアドレスを確認すれば大丈夫では?」

と思うかもしれません。

もちろん、URLを見ることも判断材料にはなります。

ただ、初心者の方が毎回細かいURLを見比べて、完璧に本物か偽物かを判断するのは簡単ではありません。

そのため重要なサービスでは、

メール内リンクから入らない

と覚えてしまう方が分かりやすいです。

銀行、通販サイト、クレジットカード会社などを確認するなら、次のようにします。

確認したいこと避けたい方法おすすめの確認方法
アカウント状態メール内リンク公式アプリ・登録済みブックマーク
支払い・利用履歴メールからログイン普段使っている公式サイト
相手へ確認メールへそのまま返信登録済みの電話番号・過去の正しい連絡先
会社メール自分だけで判断情報システム部門・担当者へ相談

フィッシング対策協議会も、正しいURLや正規のアプリケーションを使ってアクセスすることを利用者向け対策として案内しています。

つまり、

確認する時ほど、メールとは別の入口を使う。

これが大切です。

ポイント⑥ 心当たりのない添付ファイルは開かない

このファイル、届く予定あった?

仕事では、PDFやExcel、Wordファイルなどを普通にやり取りします。

そのため、

「添付ファイルがある=危険」

という意味ではありません。

確認したいのは、

「この人から、このファイルが届く予定だった?」

ということです。

たとえば、

  • 心当たりのない請求書
  • 突然届いた見積書
  • 内容説明のないZIPファイル
  • 急に送られてきたOfficeファイル

などは、すぐ開かず一度確認しましょう。

2026年8月にIPAが公開した「企業組織を狙う攻撃メールの手口とその対策」でも、緊急性を強調してURLをクリックさせるメールや、添付ファイルを開かせるメールに注意するよう案内しています。


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ポイント⑦ 日本語や見た目が自然でも安全とは限らない

以前は、

「日本語がおかしいメールは怪しい」

という見分け方もよく使われていました。

もちろん、不自然な日本語は今でも違和感に気づく材料になります。

ただし、

日本語が自然だから安全

とは判断できません。

文章がきれいでも、

  • なぜ自分に届いたのか
  • 普段と違う依頼ではないか
  • 不自然に急かしていないか
  • URLや添付ファイルが付いていないか

まで確認しましょう。

もう一問

件名:賞与支給に関する重要なお知らせ
今期賞与の支給内容が確定しました。
添付ファイルより金額をご確認ください。

文章は自然です。

会社から届きそうな内容にも見えます。

クロ
クロ

文章も普通だし、人事からっぽいよ?

サナ
サナ

でも、そもそも賞与出る予定あった?

クロ
クロ

ない

サナ
サナ

なら、文章を見る前にそこで止まれるね

ここで重要なのは、日本語が上手かどうかではありません。

自分にそのメールが届く理由があるか。

まずそこから確認してみてください。

7つ全部問題なければ安全?

ここが今回、一番大事なところです。

いいえ。

今回紹介した7つのポイントは、

怪しいメールに気づくための材料

です。

7つすべて問題なさそうに見えても、そのメールが本物だと証明されたわけではありません。

送信元が本物っぽく見えることもあります。

文章が自然なこともあります。

偽サイトが本物そっくりに作られていることもあります。

だから迷ったら、

メールの外から確認する。

これを覚えておいてください。

公式アプリを開く。

登録済みのブックマークからアクセスする。

知っている相手なら別の連絡手段で確認する。

会社なら情報システム部門やセキュリティ担当へ相談する。

無理にメールの中だけで正解を出す必要はありません。

迷った時は「違和感」を無視しない

違和感があったら一度止まる

フィッシングメールを完璧に見抜くのは簡単ではありません。

でも、被害につながる前に止まることはできます。

その時に役立つのが、

最初に感じた違和感

です。

「なんでこの会社から急にメールが来たんだろう」

「この件名、何か変だな」

「送信元がいつもと違う」

「なんでこんなに急かしてくるんだろう」

こう思ったら、その違和感を無視しないでください。

クロ
クロ

これくらいで会社の担当者に聞いたら迷惑かな?

サナ
サナ

怪しいと思った時点で聞いていいよ。開いてから相談するよりずっといいから

会社のメールなら、自分一人で正解を出す必要はありません。

少しでも怪しいと思ったら、会社のルールに沿って相談しましょう。

最終確認リスト

怪しいメールの最終確認リスト

最後に、怪しいメールが届いた時の確認ポイントをまとめます。

  • 件名に心当たりがある?
  • 送信元は普段と同じ?
  • その依頼はいつもの流れとして自然?
  • 不自然に急かしていない?
  • メール内リンクを押そうとしていない?
  • 添付ファイルが届く予定だった?
  • 日本語や見た目だけで安全だと思っていない?

そして、少しでも怪しいなら、

返信しない。

リンクを押さない。

添付ファイルを開かない。

確認したい時は、

メールとは別の入口から確認する。

ここまで覚えておけば十分です。

まとめ

まずは違和感で止まる

フィッシングメールを確認する時に、最初から難しい技術を見る必要はありません。

まずは、

「なんでこのメールが来たんだろう?」

という違和感を大切にしてください。

サナも、

件名 → 送信元 → 心当たり → 本文 → URL・添付

という順番で確認することが多いです。

ただし、今回紹介した7つのポイントを全部確認して問題なさそうに見えても、安全が証明されたわけではありません。

だから、

怪しいメールを完璧に見破ろうとするより、違和感があった時に止まれること。

これが大切です。

クロ
クロ

怪しいメールを全部見破らなくてもいいんだね

サナ
サナ

そう。違和感があったら止まれれば十分。無理に正解を当てなくていいよ

公式アプリから確認する。

別の連絡先から確認する。

会社なら担当者へ相談する。

怪しいと感じた時点で、一度止まる。

それだけでも大きな違いになります。

参考情報

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