はじめに
前回の記事では、企業のWindows Updateを管理する仕組みである「WSUS」について解説しました。WSUSは社内の更新プログラムをまとめて管理できる便利な仕組みですが、Microsoftは2024年にWSUSを非推奨(Deprecated)と発表しています。
そこで現在主流になりつつあるのがWindows Update for Business(WUfB)です。名前だけ聞くと難しく感じるかもしれませんが、実は考え方はとてもシンプルです。今回はWUfBとは何か・なぜ今注目されているのか・WSUSとの違いを初心者向けにわかりやすく解説します!
💡 WSUSについて詳しく知りたい方はこちら →(WSUSとは?)
📌 WUfBとは?

WUfB(Windows Update for Business)は、Microsoftのクラウドを利用してWindows Updateを管理する仕組みです。
従来のWSUSと比べるとこんな違いがあります。
| 方式 | 更新プログラムの流れ |
|---|---|
| WSUS | Microsoft → WSUSサーバー → 社員のパソコン |
| WUfB | Microsoft → 社員のパソコン(クラウドで管理) |
つまりWUfBは、社内に「お薬の倉庫(WSUSサーバー)」を置かずに、Microsoftのクラウドを利用してWindows Updateを管理する仕組みです。前回解説したWSUSの進化版のような存在だと考えるとイメージしやすいと思います。
📌 なぜ今WUfBが必要なの?

昔の企業は「みんなが会社へ出社すること」が前提でした。そのためWSUSサーバー経由の管理で問題ありませんでした。しかし現在はテレワーク・在宅勤務・モバイルワークなど、会社の外で仕事をすることが当たり前になっています。
そのたびにVPNで会社へ接続してWSUSから更新を取得するのは効率的とは言えません。そこでMicrosoftは「直接クラウドから配信した方が便利では?」という考え方へ移行しました。これがWUfBが主流になった大きな理由です。
📌 サーバーが無いのにどうやって管理するの?

「サーバーが無いのに配信タイミングを管理できるの?」と思う方も多いと思います。そこで登場するのがアップデートリング(Update Rings)です。アップデートリングとは配信グループを分ける仕組みで、例えばこんな運用が可能です。
| リング | 対象 | 配信タイミング |
|---|---|---|
| リング1 | 情シス部門 | 更新公開後すぐ |
| リング2 | テストユーザー | 1週間後 |
| リング3 | 一般社員 | 2週間後 |
問題が起きても被害を最小限にするための設定を事前に作れるのがポイントです。
※今回紹介したリング構成はあくまで一例です。実際には会社ごとに配信タイミングやグループ分けは異なります。
📌 WUfB最大のメリットは「サーバー管理から解放される」こと

インフラエンジニア目線で一番大きなメリットはここです。WSUSサーバーは運用が意外と大変で、ディスク容量不足・データベース肥大化・クリーンアップ作業・サーバーメンテナンスなどが発生します。つまり「更新プログラムを管理するためのサーバー」自体を管理しなければなりません。
しかしWUfBならサーバーが不要です。
- サーバー構築不要
- 容量管理不要
- メンテナンス不要
その結果、エンジニアは本来の業務に集中できるようになります。
📌 直接ダウンロードして回線は大丈夫なの?

「全員がMicrosoftから直接ダウンロードしたら会社の回線が重くならない?」という疑問はその通りです。そこでMicrosoftはDelivery Optimization(配信の最適化)という機能を用意しています。
これは同じ社内のパソコン同士で更新データを共有する仕組みで、イメージはこんな感じです。
Microsoft → PC① → PC② → PC③(バケツリレー方式)
これにより通信量を削減しながら効率的に配信できます。
※Delivery Optimizationは設定によって動作が異なります。
📌 WUfBとWSUSの違い

| 項目 | WSUS | WUfB |
|---|---|---|
| サーバー | 必要 | 不要 |
| 管理場所 | 社内 | クラウド |
| テレワーク対応 | やや苦手 | 得意 |
| メンテナンス | 必要 | 不要 |
| 配信管理 | 承認方式 | リング方式 |
| 将来性 | 非推奨 | 主流 |
現在でもWSUSを利用している企業は多いですが、今後はWUfBを中心としたクラウド管理へ移行していく流れが続くと考えられています。
📌 まず覚えるならこれだけ!

- WUfBはクラウド型のWindows Update管理
- WSUSサーバーが不要
- テレワーク環境と相性が良い
- アップデートリングで配信時期を管理できる
- Delivery Optimizationで回線負荷を軽減できる
まとめ

今回のポイントをまとめると……
- WUfBはMicrosoftが提供するクラウド型のWindows Update管理
- 社内サーバーが不要でテレワーク時代に最適
- アップデートリングで柔軟な配信管理ができる
- Delivery Optimizationで通信量を削減できる
- 今後インフラエンジニアを目指すならWSUSとWUfBの両方を理解しておくことが重要
その裏では、エンジニアが会社全体のパソコンを安全に守るために仕組みを考えているんですよ。WSUSだけでなくWUfBまで理解できたなら、もう立派なインフラエンジニアの第一歩です!
はぁ……まだ「Windows Updateは勝手に動いているだけ」だと思っていたんですか。大丈夫です、サナが現場で使う知識まで一緒に教えてあげますから、ちゃんとついてきてくださいね?


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